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作家としての歩み 後編

執筆者の写真: rurirurikakesururirurikakesu

更新日:2021年3月24日


「いつからあみぐるみを編んでいるんですか。」

「編み始めたきっかけは何ですか。」


上記2点に続く、毎回聞かれるし困っちゃう質問。



「代表作はなんですか。」



もうさ、インタビューしてくる時点で調べておけよって思うけど、

知らない体で聞いてきて、作家が「これが私の代表作」と思ってるものを教えてもらおうとしてるんだったら仕方ないし、調べても調べてもわかんなかったんだったらわかんないような発表の仕方をしている私が悪いんですよ。そうなんですよ。




で、ぽぽぽの代表作って何なんでしょうね?




ダイオウイカvsマッコウクジラ(ぽぽぽ海産展,2014)



一応、聞かれたら「海洋生物です」と答えています。

あと奄美の生き物とか絶滅危惧種とか妖怪とか。



なぜ海洋生物が代表作なのか。



初めてビビビッと来たのが海洋生物だったからです。



そもそも出身が奄美大島でして、ぬるい海に浸かって育ったのでサンゴ礁周辺の生き物を編みたい気持ちはあったのですが、ある日こいつに打ちのめされちゃったのですよね。



またNHKかよ。



で、「これ(ダイオウイカ)が編みたい!」となってしまい、当時委託販売をお願いしていたお店で「個展させてください!」と頼み込み、無理矢理開催したのがこれでした。






海産展って言っちゃってますね。

海産物を売ったのでしょうか。鮮魚店でしょうか。



しかしこれが好き勝手やった割に好評でして(自分の中でだけかもしれない)、




あ、万人受けしそうな「かわいい」じゃなくて、私が向いてるのはこっちだな。




と思っちゃった。思っちゃったんですよ。(いや、海産物もかわいいよ?)




オリジナルでものを作って売ったりしている以上、どうやったって作品デザインは悩みの種です。

私は特に絵を描いたりしていたわけでもなく、いきなり糸と編み針で立体造形を始めてしまっていたので、どんなデザインにするかというのがまず頭になかった。

だから作っても作ってもいまいち違う気がして、かといってどういうデザインで作っていったらいいかもわからず、途方に暮れていたんですね。



そこに舞い降りたのがイカ。


深海の幻の、イカ。



あ、楽しいじゃん。

ちゃんと眺めればこんなによくできた造形物はないし、なんとびっくり地球上には生き物だらけじゃん。下手に考えてる暇ないじゃん。



創造主、マジ、パねー。



諸手を挙げて、自分でデザイン構築することを投げ出したわけです。


だって自然界の生物を編んでいくのなんて、どう考えても一生かかっても終わらない。

六道輪廻回り回っても終わらない。

かわいいデザインとか癒されるとかほっこりとか洗練とかスタイリッシュとかキッチュとかサイケとかなんでもいいじゃん。なんでもあるじゃん。

よーし、オリジナルデザインなんてやめやめー。真似して生きるぜ!


と、なってから俄然ぽぽぽ活動が楽しくなりました。



というわけで、ぽぽぽ本舗の代表作は、ダイオウイカのような海洋生物に代表されるリアルな生き物です。


自分じゃデザインできませんので。デフォルメもできませんので。

って言ってますが、編んでる時点で独自のデフォルメではあるらしく、幸いなことにこの路線で喜んでくださる方がいらっしゃるようです。




アオウミガメその他詰め合わせ(World Amigurumi Exhibition,2017)



その後、出身地奄美大島で海にまつわるアートプロジェクトと共に展示させてもらったり(AQUART2014)、地元で染めた糸で大蛇を作ったりハブの模様が由来の大島紬の柄をハブに逆輸入して賞をいただいたり、「この路線でいいんだな」と思えることが何度か続きまして、今に至ってる感じです。



真面目な(?)あみぐるみ活動についてはこんな感じですが、そのほかにもいろいろ大騒ぎする癖がありまして、それについてはまた今度。














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